どりふてぃんぐそうる

Twitter:@fair_mios3

2023年9~12月履修コンテンツ PLUTO/マリオRPG/バンドリMyGO/ブラックジャック創作秘話etc

 

アニメ

逆境無頼カイジ

逆境無頼カイジ 破戒録編

進撃の巨人 The Final Season完結編(後編) 

Bang Dream! It's MyGO!!!!!

ウマ娘プリティダービーseason3

シャングリラ・フロンティア

アンデッドアンラック

呪術廻戦二期(2クール目)

Dr.STONE NEW WORLD(2クール目)

16bitセンセーション ANOTHER LAYER

PLUTO 

ラブライブ!蓮の空女学院スクールアイドルクラブ(1~13話)

 

ゲーム

スーパーマリオRPG

イカゲーム

ポケモンSV 碧の仮面

 

漫画

メイドインアビス(1~12巻)

アンデッドアンラック(1~15巻)

来世ではちゃんとします(11巻)

べしゃり暮らし(1~3巻)

ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~(全5巻)

 

映画

劇場版天元突破グレンラガン紅蓮編

劇場版天元突破グレンラガン螺巌編

 

書籍

美術の物語

世界アート鑑賞図鑑

ウザク式麻雀学習牌効率

 

ピックアップ

PLUTO

尻切れトンボの印象がある浦沢直樹作品ですが、原作ありなので綺麗に纏まっていてダレずに楽しめました。軽くストーリーを紹介すると、アトムを始めとする世界最高の人工知能を持つ7体のロボットを破壊して回る謎の存在「PLUTO」をロボット刑事ゲニヒトが捕まえようとする話です。ジャンル的には一応ミステリーに区分されますが、謎自体はストレートです。ただ本作の真骨頂はミステリー部分ではなく世界観やテーマ性にあります。ロボットが人権を持ち人と同じように家庭を持つ『鉄腕アトム』の世界観を踏襲しつつ戦争や愛について語る、考えさせられるシナリオになっています。全体的に強固な反戦思想が作品を貫いていて、そこから戦争による憎悪の処理の問題が提起されています。この憎しみの連鎖をどうする問題、今でこそ『NARUTO』や『進撃の巨人』でよく耳にするテーマですが、これを何十年も前に書き上げた手塚治虫が天才すぎます。結局マクロに憎しみの連鎖を断つことは難しいので祈るしかないという結論はまんま『NARUTO』と同じなので、この手の問題に関しては『PLUTO』こそ古典でありパイオニアです。もしかしたら僕が無知なだけでさらに先駆者がいるかもしれませんが・・・・。

 

 

美術の物語

そろそろ教養として美術も齧っておいたほうがいいだろうと思い読みました(本当はエロゲに影響されただけ)。美術史には常に流行りの思想があって、そのメタとして新たな思想が台頭してくるという構造が哲学史と同じです。美術史を語るには宗教や哲学も最低限抑えておいたほうがいいです。大きく分けて、近代あたりまではキリスト教を軸にメタが回っていて、それ以降は流行りの哲学や思想をベースに美術思想も変遷しています。そのため美術史を語るには宗教や哲学も最低限抑えておいたほうがいいです。

この本はそういった知識ゼロの人にも分かりやすく解説してくれるので入り口としてはベスト。特にいいのがメタの変遷を丁寧に説明しながら有名どころの画家や絵画を拾えるので入り口としてオススメの一冊です。

 

 

世界アート鑑賞図鑑

次に読んだのがこれで、難易度としては『美術の物語』より一段上がります。美術史の基礎は知っている前提で、個別の絵画について解説してくれます。『美術の物語』は絵画を通して美術史について語る本ですが、こちらは個別の絵画の技法について語る本なので、個人的には副読本といった印象です。大抵画家一人につき1~2枚は代表作があるのですが、この本は解説する作品が絶妙にメジャーどころを外しているので先述の本とセットで読むと幅広くカバーできます。

この2冊の知識だけで美術館に行ってもまあまあ楽しめました。とはいえ、これではまだ美術の基礎の基礎の基礎なので、これから各論を学んでいきたいところです。

 

 

スーパーマリオRPG

名作名作と言われまくっているのでリメイク版をプレイしましたが、正直過大評価では?と思いました、体感70点くらい。マリオをRPG化する際に他の同ジャンルゲームとの差別点としてアクション要素を取り入れたのはよかったです。フィールド移動から戦闘、イベントシーンに至るまでそこかしこにコマンドアクションやミニゲームが挟まるのはマリオならではで、ゲーム全体の雰囲気をカジュアルにする役割を担っています。しかし肝心のRPG部分がワンパターンで、敵も色違いで水増ししたりシナリオが単調だったりと飽きやすいのがネック。かなり昔の子供向けゲームだからと言ったらそれまでですが、世間の評価はかなり思い出補正が入っていると思います。ストーリーが短めで周回プレイ前提なので、娯楽の少ない子供時代にプレイしている人が名作と評価するのは頷けます。

 

 

Bang Dreams! MyGO!!!!!

全く注目してませんでしたが、いざ見てみると今年上位に入る面白さでした。チート転生モノのようなストレス要素を抹消する作品が流行っている昨今の傾向に抗い、終盤までずっとギスギスしている美少女バンドアニメ。僕がこのアニメを評価しているのは別に逆張りだからではなく、不和の理由とその回収の仕方が抜群に上手いからです。彼女たちは属性こそ異なれど、各人が自己中心的であるがゆえに対立しています。理性的に対話をしようにもそれぞれの目的が相容れないものであるため、まとまるどころか空中分解してしまいます。結局、彼女たちは強引に一緒にライブをすることでようやくバンドとしての一歩を踏み出します。これは一見するとご都合主義に見えかねない展開ですが、対話で和解できないのなら和解することを放棄する、各自の思想は認めないし同じ目的は持たないけれど一緒にいるのは許容するという革新的なアプローチと言うこともできます。古典的な言い方をするなら、これは大きな物語が失効し個人主義が加速する時代においてのひとつの回答であると思います。二期もあるみたいなので楽しみにしています。

 

 

ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~

こづかい万歳の作者の有名作。手塚治虫にまつわるエピソードを、編集者や親族など彼に関わる人物の視点で描いたノンフィクション作品。二人称、あるいは三人称視点という性質上手塚治虫の負の側面も包み隠さずさらけ出しているのがいいですね。僕自身手塚治虫は好きだし尊敬もしていますが、彼に関わる人間すべてがそう思っているわけではありません。手塚の狂気的なプロ意識は読者視点だといい作品が読めるメリットに映りますが、編集者からすると余計な仕事まで取ってくる上にいつも締め切りギリギリにならないと原稿が上がらない、あるいは原稿を落とす事さえあるクソ漫画家という評価に繋がります。実際彼の悪癖でクビになったり離婚したりする編集者も登場しています。

そして読み進めるにつれて手塚の功績は昭和の時代性によって生まれたものだと実感します。手塚の作業環境は残業どころか徹夜も常態化する超ブラック労働環境で、周囲の誰もそれについて言及しません。アシスタントや編集者含め最も苛烈に働いているのが手塚自身なので誰も文句が言えないんですね。毎日1時間程度の睡眠で移動中の飛行機やタクシー内でも漫画を描くような生活を続けたせいで彼は60歳で逝去してしまいます。現代基準で言うとこれは漫画家失格と言わざるを得ません。今はワンピースの作者でさえ身体を労わって月1度休載する時代。精神論ではなく科学的根拠に基づいてワークライフバランスを保って仕事をするのが作家・編集者双方にとって良い結果をもたらすことが認知されています。結果読者が割を食いますが、現代ならある程度理解を得られる環境になってきています。しかし当時はお客様は神様理論が神聖視されている風土があり、結果的に重労働が許容され、良くも悪くも手塚の働き方が大多数にとって支持されてしまった。もし現代に手塚が連載してたら「もっと休め」と心配するファンのツイートがトレンドになったり、編集者が現場の声を発信して炎上したりするんだろうなあと思います。

 

 

ラブライブ!蓮の空女学院スクールアイドルクラブ

youtu.be

liveindead.hatenablog.com

書きました。これを投稿した後もリアルライブとリンクして作中大会の予選をやるなどとにかくリアルタイムで追うコンテンツであることに特化した展開をしていてアツいです。じわじわと人気も出てきているので、将来的には革命を起こす可能性のあるコンテンツだと思うので今のうちに履修することをお勧めします。

 

 

2023年総括

生活におけるアニメが占める割合が徐々に減っていった年でした。アニメがつまらなくなったのか単に老化なのか分かりませんがオタクではない何かになりつつあるのかもしれません。

あとはサクラノ刻に影響されて美術の勉強をしたり上京して美術館巡りをしたりと文化的な趣味を発掘した年でもあります。起点が大体オタクコンテンツ経由とはいえ多趣味になっているのはいいことですね。来年もよろしくお願いします。